コラッツ予想とは?
小学生でもわかるのに、だれも証明できない難問

ルールは足し算と掛け算と割り算だけ。それなのに、世界中の数学者が80年以上かけても解けていない――。コラッツ予想占いのもとになっている、この不思議な問題を紹介します。

ルール27の大冒険歴史と名前どこまでわかった?なぜ難しい?占いの読み方

ルールはたった2つ

好きな正の整数をひとつ選んで、次の操作をくり返します。

たとえば 6 から始めると、こうなります。

6 → 3 → 10 → 5 → 16 → 8 → 4 → 2 → 1

1 になったら、次は 1×3+1=4、4 → 2 → 1 …と同じところを回り続けるので、そこで旅はおしまいです。

「どんな数から始めても、必ず最後は 1 にたどり着く」――これがコラッツ予想です。試した数はどれも 1 にたどり着いていますが、「すべての数で必ずそうなる」ことは、まだだれにも証明できていません。

27 の大冒険:111歩、最高 9,232

小さな数はたいてい、すぐに 1 へ帰ってきます。ところが 27 から始めると、話はまったく変わります。

27 の道のり(縦は数の大きさ。目盛りは10倍ごと)

27 は上がったり下がったりをくり返しながら、77歩目に 9,232 まで舞い上がり、合計 111歩 かけてようやく 1 にたどり着きます。出発点の340倍以上の高さです。すぐ隣の 26 は10歩、28 は18歩で帰ってくるのに、です。

このように、雲の中で上下しながら育つ雹(ひょう)に似ていることから、コラッツの数の列は英語で hailstone numbers(雹数)とも呼ばれます。

歴史とたくさんの名前

この問題は、ドイツの数学者 ローター・コラッツが1937年ごろに考えたといわれ、その名前で呼ばれています。その後、口づてで世界中の数学者のあいだに広まり、紹介した人や広まった場所によって、いくつもの名前がつきました。

ハンガリーの大数学者ポール・エルデシュは、この問題について「数学はまだこのような問題を扱う準備ができていない」という趣旨の言葉を残したと伝えられています。

日本では2021年に、企業がこの予想の解決に1億2千万円の懸賞金をかけたことでも話題になりました。

どこまでわかっている?

コンピューターでの確認:とても大きな数まで、すべて 1 にたどり着くことが確かめられています。2020年には、少なくとも 2 の 68 乗(約 3 垓=3×1020)までのすべての数で成り立つことが報告されました。それでも「すべての数」にはまったく届きません。

理論の進歩:2019年、数学者テレンス・タオは「ほとんどすべての数は、旅の途中でかなり小さな値まで下がってくる」ことを証明し、大きな話題になりました。予想そのものの証明ではありませんが、これまでで最も強い結果のひとつです。

反対に、もし予想がまちがっているなら、「どこまでも大きくなり続ける数」か「1 以外のところをぐるぐる回り続ける数」が、どこかにあるはずです。しかし、そんな数はまだひとつも見つかっていません。

なぜこんなに難しいの?

「3倍して1を足す」と数は大きくなり、「2で割る」と小さくなります。3n+1 はかならず偶数になるので、そのあと少なくとも1回は2で割れます。ざっくり見積もると、1回の上昇(×3)に対して平均2回ほど割れる(÷4)ので、平均すると少しずつ小さくなるはず――ここまでは直感的にわかります。

ところが「平均すると小さくなる」ことと、「どの数も必ず 1 にたどり着く」ことの間には大きな壁があります。運の悪い数が上昇ばかり引き続ける可能性を、完全に否定することができないのです。足し算(+1)と掛け算・割り算が混ざると、数の性質が急に読めなくなる――それがこの問題の奥深さです。

コラッツ予想占いの読み方

生年月日を8桁の数(例:1995年4月12日 → 19950412)にして、コラッツの規則で 1 まで旅をさせます。計算はすべて本物の数学です。

6つのタイプ

旅の長さ(1 に帰るまでの歩数)を3段階、空の高さ(最高到達点が出発点の何倍になるか)を2段階に分けて、6タイプにしています。区切りは、1930〜2025年のすべての誕生日(約3万5千日)を計算して、どのタイプもだいたい同じくらいの人数になるように決めました。数の大きさによって歩数は変わるので、旅の長さは「歩数 ÷ 数の大きさ(自然対数)」でくらべています。

まっすぐ帰る人
短い旅・低い空。決断が早く、無駄がない
ひと跳びの人
短い旅・高い空。ここ一番に強い
寄り道の人
ふつうの旅・低い空。好奇心旺盛でマイペース
山越えの人
ふつうの旅・高い空。コツコツ登る努力家
遠回りの人
長い旅・低い空。続ける力の大器晩成型
雹(ひょう)の人
長い旅・高い空。波乱万丈でスケールが大きい

今日の運勢

あなたの数に今日の日付(8桁)を足した「今日の数」が、前後60ずつ・合わせて120個のまわりの数とくらべて、どれだけ早く 1 に帰れるかで決めます。早いほど大吉です。日付が変わると「今日の数」も変わるので、運勢は毎日変わります。

相性

コラッツの道のりには、おもしろい性質があります。ちがう数から出発しても、道はどこかで合流し、そこから先はまったく同じ道をたどるのです(たとえば 6 と 7 は 10 で合流し、そこから先は同じ 6 歩をたどります)。相性占いでは、ふたりの道が合流してから 1 までの歩数が、ふたりの旅全体のどれくらいを占めるか(一緒に歩く道のり)を計算し、1950〜2014年生まれの誕生日2万組をくらべた中での順位を点数にしています。

占いの読み解き(性格や運勢の文章)は、数学の計算結果をもとにしたエンターテインメントです。

自分の数で占ってみる